校内出会うたび彼は声をかけてくれて、私たちが仲良くなるのに時間はかからなかった。公平は顔が広く、彼の友人や先輩たちとよく遊びに出かけていた。 「お、誠じゃん」 当たり前のようになった公平と二人での昼食中、公平は通りかかった男性に声をかけた。カフェテリアの席がほとんど埋まっていたこともあり、彼は公平の隣に座った。 「あおい、さっき話してた吉村誠。建築デザイン科だよ」 「はじめまして。公平の彼女さん?」 「違うよ。あおいは同じ科の友達」 「なんだ、彼女だと思ったのに」 誠は柔らかく笑いながら、自分のコーヒーカップを手にとった。頭の良さそうな彼は、いつものように寝癖のついた公平と楽しそうに笑っていた。 「今度、3人で遊びに行こうよ」 「いいね。どこ行く?」 「今、中央美術館で面白そうな展示会やってるよ」 「また美術館かよ。ほかに行きたいとこないの?」 「法隆寺とか?あと最近できた水族館も行ってみたい」 「あ、私も水族館行きたい」 「じゃあ決定。いつにする?」 誠とはこの日が初対面だったけれど、ずっと前から仲が良かったかのように自然と話ができた。 つづく・・・ [先頭ページを開く] [指定ページを開く] <<重要なお知らせ>>@peps!・Chip!!をご利用頂き、ありがとうございます。
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