稽古場に集まるメンバー。集合時間が過ぎたが、弥生が来ない。 谷原「弥生は?」 ハル「あ、今回の配役が気に入らないから来ないって言ってました」 谷原「またか・・・ハル、弥生に電話してみてくれ」 ハル「嫌ですよ。自分でしてください」 谷原「えぇー」 ハル「えぇーじゃないですよ」 蒼海「あ、電話しました。これから来るそうです」 谷原「お、そうかそうか蒼海ありがとう」 蒼海「いえ」 数十分後、弥生が来る。 谷原「おい、」 弥生「俺ここ辞めます」 谷原「まだ何も言ってないじゃないか。どうしたんだ?」 弥生「配役が気に入らないんです」 谷原「なぜ?いい役じゃないか」 弥生「どこがですか。とにかく、俺はやりません」 谷原「なんでさ。君にしかできないよ?ハルの彼女役」 弥生「女役じゃないですか」 谷原「そうだよ」 弥生「そうだよって・・・」 谷原「君が戻ってこないとハルが悲しむぞ」 ハル「いや、俺なんにも言ってないですけど」 谷原「ハルもこう言ってることだし、戻ってきなさい」 弥生「いや、訳わからないです」 ハル「じゃあ俺やるよ」 谷原「じゃあ俺がやる」 蒼海「いや俺がやる」 ハ・谷「どうぞどうぞ」 弥生「・・・」 谷原「どうだ。戻ってくる気になったか」 弥生「いや、なってないです」 ハル「そっか。残念だな」 谷原「じゃあもういいよっ」 弥生「そうですか。それじゃあ、今までありがとうございました」 谷原「待って待って」 弥生「まだ何か?」 谷原「ちょっと待って。何言うか忘れた」 ハル「おい」 谷原「じゃあ、公演中に肉まん毎日おごるから、それで手を打たない?」 ハル「そんな、肉まんなんて二百円もしないじゃないですか。谷原さんは小さい男ですね。 な、弥生?」 弥生「その話、本当ですか」 ハル「え?」 谷原「本当だとも。ピザまんでもいいぞ」 弥生「約束ですよ」 谷原「おう」 ハル「嘘だろ」 数週間後、「劇団谷原」の公演は大成功で幕を閉じた。 END [先頭ページを開く] [指定ページを開く] <<重要なお知らせ>>@peps!・Chip!!をご利用頂き、ありがとうございます。
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