小説 2

幼なじみ




何回も悩んだ。
本当にこの道でいいのか。

「どう思う?」

君には素直になれる。悩みも、不安も、君になら言える。
なんでだろう?
いっつもそうだ。おれは君に甘えてる。

「好きにすればいいじゃん」

ぶっきらぼうに言う君の言葉に、少し気が楽になる。
ほんとに少しだけ。

「もう少し何かないの?」

「ない」

そう言って、おれのここ数カ月の悩みをばっさり斬る。
そういう奴なんだ。君はいつだって。
でも、ここで君に答えを出されたら反論したくなって、もっと悩む気がする。
君はそれをわかって言ってるの?

「やってみようかな」

そうつぶやくと、君はふっと笑った。

「なに?」

「だめだったら戻ってくればいいよ。俺はここにいるから」

ずるい。
そんな優しい言葉、今言われたら泣く。

「泣くなよ。そういうの、苦手だから」

「お前が、そんなこというから」

泣くおれに、どうしていいのか分からなくなった君が雑に俺の髪をかき回す。
そんなことすんなよ。
涙、止まらなくなるだろ。
そういうのは彼女にしてやれよ。おれじゃなくて。
でもこれで、おれは夢に挑戦できる。
良くも悪くも、君がいるから。
あぁだめだ。
また俺は君に甘えてる。
君にだけ甘えている。
君になら甘えられる。
こういうやつも必要なのかもしれない。

数日後、おれは旅立った




[先頭ページを開く]
[指定ページを開く]


<<重要なお知らせ>>

@peps!・Chip!!をご利用頂き、ありがとうございます。
@peps!・Chip!!は、2024年5月末をもってサービスを終了させていただきます。
詳しくは
@peps!サービス終了のお知らせ
Chip!!サービス終了のお知らせ
をご確認ください。




w友達に教えるw
[ホムペ作成][新着記事]
[編集]

無料ホームページ作成は@peps!
無料ホムペ素材も超充実ァ